FMT(糞便移植)後のウィルスのコロニー形成

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バクテリオファージは細菌を一定数にするという作用がある。
ウィルスと細菌が遭遇するか否かで一定に保っているようだ。
恐らく、IBS、SIBOなどもバクテリオファージの有無が症状に影響を及ぼしていると考えている。
バクテリオファージは腸内細菌叢のバランスを維持するための重要な要素なのだろう。

ドナーのバクテリオファージはFMT(糞便移植)を成功させる重要な要素である。

3人のドナーから14人の患者へのFMT後のウイルス転移を研究した。受信者のウイルスは、最大12か月間、ドナーのウイルスに似ていました。個々のバクテリオファージのコロニー形成を追跡すると、個々のバクテリオファージの生着が特定のドナーとレシピエントの組み合わせに依存していることが明らかになりました。具体的には、単一のドナーからの複数の受信者は、高度に個別化されたウイルスコロニー形成パターンを示しました。

出展:BMC Part of Springer Nature
Long-term colonisation with donor bacteriophages following successful faecal microbial transplantation | Microbiome | Full Text

誰一人として同じ変化は起こさない。

今現在のFMT(糞便移植)は実際に移植を行ってみないと成功するか、失敗するか、変化なしか、などの結果は分からない。
将来、レシピエントに対する大きい効果を出せるドナーを高い確率で特定できるようになればと思う。